「かくしごと」(住野よる)『特別な能力』と『かくしごと』を持つ、高校生5人の青春
前回の「青くて痛くて脆い」に続き、今回は住野よるさんのです。
高校のクラスメイト5人の男女を主人公にしたオムニバス形式の作品です。
主人公たちは一見、どこにでもいそうな仲良し5人組なんですが、それぞれがある能力とかくしごとを持っているというのが本作のポイント。
第1章 京くん
内気な京くんの持つ能力は「相手の感情が「!」や「?」などの記号で目に見えること」。
そして京くんのかくしごとは、クラスメイトの「三木さん(通称ミッキー)」に密かに片思いをしていることです。
ある日、ミッキーのシャンプーの匂いが変わったことに気がついた、なかなかに気持ちの悪い鋭さを持つ京くん(笑)
京くんはミッキーに彼氏ができたのだと邪推してしまいます。
恋愛経験皆無という風な京くんですが、そこは思春期の男子高校生らしい発想ですね。
シャンプーが変わったその日から、なぜかミッキーは京くんの親友である「ヅカ」に毎日話しかけに来るようになります。
それを見た京くんは、ミッキーがヅカのことが好きなのかもしれないと思い、気が気じゃありません。
でもそこにはある「かくしごと」があって・・・。
というあらすじです。
ミッキーがシャンプーを変えた理由や、クラスメイトの宮里さんが学校に来なくなった理由など、謎やミスリードが散りばめられたお話ですが、どの謎の真相も大したことじゃないところがほっこりできる章です。
第2章 ミッキー
第2章の主人公は、京くんが片想いをしている三木さん(通称ミッキー)です。
ミッキーの能力は「人の感情のプラスマイナスがバーのように傾く様子が見えること」。
ヒーローになりたいと願うミッキーは、誰かのバーがプラスに動くことを心の底から喜ぶ、そんな女の子です。
そんなミッキーの「かくしごと」は、進路に悩んでいること。
第1章のミスリードにまんまと騙され、しかもその真相に気がつかないまま読み進めていた私は、頭上に「?」を浮かべながら読んでいました。
第3章 パラ
パッパラパーの「パラ」というあだ名で呼ばれる女の子が、第3章の主人公です。
いつも何を考えているか分からず、突拍子もない言動ばかりするパラ。
彼女の能力は「人の鼓動のリズムが数字になって見えること」。
そんな能力を持っているからなのか、そもそもの気質なのか、観察眼が鋭く、どこか達観した印象を受けるパラ。
けれど特別な能力を持っていても、他人の感情が正確に分かるわけじゃない。
むしろ下手に能力があるせいで、振り回されてばかりの自分に嫌気が差しているパラ。
パラの悩みはすごく理解できました。
世の中みんながみんな、自分の感情の波に正直に生きているわけじゃないですから。
鼓動のリズムが狂うようなことがあっても、大体の人間はそれを上手に隠して生きている。
感情と矛盾した行動を取る人たち。
四六時中そんなのを見ていたら、頭がおかしくなりそうです。
だからパラは、自分の感情に正直なミッキーや、自身を取り繕うのが下手な京くんに好意を寄せています。
反対に、感情の波がない(パラ曰く「彼の内面は、冷たく濁っている」)ヅカのことをパラは嫌っています。
そんなパラが能力に振り回され、その結果ヅカのことを少し好きになるお話です。
第4章 ヅカ
パラから皮肉まじりに「王子様」と呼ばれる爽やかイケメンボーイ「ヅカ」の能力は「人の喜怒哀楽がトランプのマークとして目に見えること」。
『喜』はスペード
『怒』はダイヤ
『哀』はクラブ
『楽』はハート
と、こんな感じです。
また、その感情の大小も、現れるマークの大きさで目に見えるようです。
実はここまで、私は主人公たちのこの能力は「実際に特殊能力があるのではなく、ただ5人が他人の感情に敏感なだけ」なのだと思っていました。
誰しも、曜日や数字に対して色のイメージってありませんか?
月曜日はオレンジ、火曜日は緑や赤、水曜日は水色、といったように。
また、人の感情に鋭い人もいれば鈍い人もいるし、他人のことはよく気が付くのに自分のことには無頓着、という人もいます。
5人はみんな他人の感情に敏感なタイプの人間で、ただその能力の見え方が5人それぞれ異なっているだけなのだと思っていたんです。
けれどこの第4章で、ヅカが『位置と大きさくらいなら建物全域での判別ができる』と言っていたので、その推理はあっさり破られました。
いくら人の気持ちに敏感でも、見ず知らずの生徒の感情まで分かるのはおかしいですから。
ヅカの「かくしごと」は、クラスメイトの「エル」のことが気になるけれど、その感情の正体がいまいち分からないことです。
読者からすれば「それどう見ても恋心やで」という感じなのですが、人の感情の種類が分かるヅカだけに、自分の感情の種類がよく分からないという、ある意味パラと同じタイプの悩みを抱えてしまっています。
一見上手に生きていそうなパラやヅカの方が、実は自分の能力に振り回されているというのも皮肉ですね。
第5章 エル
大人しくて心優しい女の子「エル」の能力は「人の恋心が矢印として見えること」です。
あまり役に立たなそうな能力ですが、割り切ってしまえばめちゃくちゃ楽しそうな能力ですよね。
ただ学生時代は良いかもしれませんが、社会人になるといらないことまで知ってしまいそうな能力ではあります(笑)
自分に自信がないせいで、一時は不登校になってしまったものの、ミッキーのおかげで再び学校に来られるようになったエル。
そんなエルが、自分の能力を活かしてミッキーの恋愛を成就させようと奮闘するのが第5章のストーリーです。
この事件?をきっかけに、少しだけ自分に自信が持てるようになったエルですが、自分自身に向けられた矢印は最後まで見えていない様子でした。
◆盛り上がりのなさが「高校生の日常らしい」作品
オムニバス形式、ということもあって、あまり盛り上がらないまま終わってしまいました。
でも、高校生の日常なんてそんなものですよね。
悩みといえば、人間関係と恋愛と勉強くらい。
人の気持ちが分かる特殊能力があれば、少なくとも人間関係と恋愛では悩まなくて済むのに、と考えたことがある人もきっといるはず。
でも本作を読んで分かるのは「特別な能力があったって、人の感情は分からない」ということ。
それどころか、主人公5人は能力のせいで余計な悩みまで抱えてしまっています。
なら能力なんてない方がいいのかもしれません。
◆文章の読みにくさとキャラ立ち
正直、今まで読んだ住野よる作品で本作が一番読みにくかったです。
そもそも住野作品の会話劇を多用する作風があまり得意ではない上に、今回は登場人物が5人と多いせいで「誰がしゃべっているのか分からない」状態になってしまいました。
5人のしゃべり口調に差がないことも、理由の一つだと思います。
また、会話の中に「あ、でも、」や「ええと、」のようなクッション言葉が大量に挟まれるのが気になって仕方なかったです。
高校生らしい口調と言えばそれまでなのですが、ライトノベルに近い気持ちで読める作品だと思うので、その分リズム良く読ませてほしかったです。
「青くて痛くて脆い」(住野よる)イライラするけど読んでしまう絶妙なむず痒さ
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今回は住野よるさんの「青くて痛くて脆い」です。
〜ネタバレあり〜
主人公は大学1年生の男の子・田端楓くん。
田端くんは、「人に不用意に近づきすぎないこと」と、「人の意見を出来るだけ否定しないこと」を人生のテーマとしている、少し冷めたタイプの男子大学生です。
けれどそんな彼に、とある出会いが訪れます。
それが秋好寿乃(あきよしひさの)という、同じ大学1年生の女の子でした。
周囲から浮くことも気にせず、授業中に大きな声で手を上げ、自分の意見をはっきり述べる、一昔前なら「KY」と呼ばれるような言動を取る秋好さん。
田端くんはそんな彼女を「痛い」と感じるのですが、ある日秋好さんから声をかけられ、一緒に昼食を取ることになってしまいます。
自身の人生のテーマと対極にいる秋好さんから、できるだけ距離を置こうとする田端くんでしたが、あれよあれよと言う間に2人は友達と言える関係になるのでした。
そしてそんなある日、秋好さんの提案で、2人は「自分のなりたいものを目指す」ことを理想としたサークル「モアイ」を立ち上げます。
ここまでは「押しの強い電波系少女」と「巻き込まれ型のやれやれ系主人公」というラノベでよくある展開だなと思って読んでいました。
けれどこの物語が、どう「青くて痛くて脆い」のかが、ここから少しずつ描かれていきます。
2年半後、モアイは急成長を遂げ、「意識高い系」の人たちが集まる巨大なサークルへと発展していました。
けれどそこに、田端くんの姿はありませんでした。
彼はモアイを脱退し、自分が創設者の1人であることすら隠して就活に勤しむ日々を送っています。
そしてもう1人の創設者・秋好さんはというと、田端くんいわく「もうこの世にはいない」とのこと・・・。
ここで、住野よるさんの大ヒット作「君の膵臓を食べたい」を読んだことのある方なら「またこの展開か?」と思ってしまうところです。
大人数で大学内を占拠し、我が物顔でどんちゃん騒ぎをするモアイのメンバーたちと、それを迷惑がって嫌悪する人たち。
リアルな大学生活でもよくある話ですよね。
モアイは、創設時の「なりたい自分になる」という理想からは大きくかけ離れ、いわゆる就活支援団体に変化していました。
変わってしまったモアイに嫌気が差した田端くんは、今のモアイを潰し、元のモアイに戻すことを決意します。
ここからは田端くんの復讐劇ともいえる展開になると同時に、読者は田端くんの目線を通して現モアイの活動や状況を知っていくことになります。
けれど知れば知るほど、「今のモアイも別に悪くないのでは?」と思ってしまうんです。
ボランティア活動だけでなく、就活支援イベントを主催するモアイは、学生たちがOBOGや企業の人事と交流できる場を提供しています。
学生からすればめっちゃ良い団体ですよね。
実際「就活に使えそうだから」という理由だけでモアイに籍を置いている幽霊部員もたくさんいるようです。
次第に「モアイは意識が高くて痛い奴ら」だと称し、モアイを潰そうと躍起になっている田端くんの方が「陽キャサークルを僻んで極端に嫌悪する痛い人」のように見えてきてしまいます。
ではなぜ田端くんは、なぜこんなにも今のモアイを嫌悪するのか。
それは、「もうこの世にいなくなってしまった」秋好さんへの手向けのように田端くんは言うのですが、肝心の秋好さんに一体何があったのかは中々明かされません。
そしてその謎が明らかになったとき、読者たちは気が付きます。
青くて痛くて脆かったのは、秋好さんやモアイのメンバーたちではなく、他でもない田端くんだったのだと。
物語のクライマックス、秋好さんと田端くんが再会するシーンの田端くんなんて本当に痛い。
その子にとって自分だけが特別だと思っていた友人に、新しい友人がどんどん出来ていく疎外感と嫉妬。
読んでいて体を掻き毟りたくなるほどの青さと痛さでした。
でも、この状況って多かれ少なかれ誰しも一度は経験したことがあるんじゃないでしょうか。
中学・高校のときは、クラスに1人でも仲のいい友達を作れれば乗り切ることができました。
けれど、大学はみんなバラバラの授業を受け、ゼミや必修授業のメンバーやバイト先など、複数のグループに所属することになります。
「人に近づきすぎない」ことを自身のテーマとしていたことが仇となり、その環境に馴染めないまま社会人一歩手前まで来てしまったのが本作の主人公・田端くんです。
正直、この物語が読んでいておもしろかったかと言われると微妙なんですが、身につまされたのは確かです。
私自身、大学時代は田端くんに近い人間だったんですが、薫介やテンのような友人がいたおかげで、疎外感を感じることなくなんとか乗り切れた口だからです。
大学生の間で日常的に起こっているあるある話を、巧みに切り取った青くて痛くて脆い物語でした。
「未来」(湊かなえ)鬱々とした物語に込められた著者の切実な想い
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当ブログは韓国語で読んだ本や韓国にまつわる本の感想を上げるために作ったものでしたが、日本語で読んだ本も記録していきたいと思い、日本の作品もカテゴリーに追加することにしました。
一冊目は湊かなえさんの「未来」です。
湊かなえさんの作品は韓国でも人気があるようで、RIDIBOOKSのランキングやinstagramの韓国人読書アカウントでもよく見かけます。
〜ネタバレあり〜
主人公は10歳の女の子・章子。
物語は章子の視点で語られます。
大好きなパパとママと3人で幸せに暮らしていた章子。
けれどある日、彼女の人生に大きな試練がやってきます。
最愛のパパの死です。
落ち込む章子。
愛する家族の死に、それも小学校4年生にして直面してしまったら、誰でも落ち込みますよね。
そんなある日、章子のもとに一通の手紙が届きます。
その手紙の差出人は、なんと未来の自分でした。
手紙には、パパの死に落ち込む章子を励ます言葉と、今を乗り切れば素敵な未来が待っていることが書かれていました。
章子はその手紙が本当に未来の自分からのものだと信じ、未来の自分が示唆する明るい未来に向け、前向きに生きていくことを決意します。
ここからは、未来の章子へ向けた手紙の返事という形で、それからの章子の様子が綴られていきます。
もちろん、未来の自分に手紙を届ける方法なんて章子にわかるはずもなく、手紙は投函されることなく大事に保管されていくのですが。
この時点では、読者側も未来の手紙が本当に実在するもの、つまりこの小説がファンタジー的要素も含んでいるのか、それとも誰かが未来の章子のふりをして送ったものなのかは判断がつきません。
私は「未来からの手紙は本物」と仮定して読み進めていきました。
そして、ここから徐々に章子のママがどういった人物なのかが明らかになっていきます。
章子のママは美しい女性でしたが、過去に経験したある出来事が原因で、心に病を抱えていました。
そのためか、章子のママは頻繁に人形のようなもぬけの殻になってしまうときがあるのです。
1日家の中でボーッとしていて、1人では外に出ることもできないママを健気に支える小学生の章子。
学校には、なぜか自分のことを毛嫌いする亜里沙や、いじめっ子の実里といった悩みのタネもあるものの、未来の自分からの手紙を支えに、章子は自分を励ましては毎日を懸命に生きていきます。
すると章子のママにも変化が生じ始めました。
家の中に閉じこもっていたママが、徐々に外の世界に目を向けはじめたのです。
母親としての務めを果たすために、章子の担任である熱意ある若い男性教師・林先生のサポートを受けながら努力するママ。
このあたりは章子の語り口も明るく、章子と一緒に未来への希望に胸を膨らませながら読んでいました。
けれど、林先生が美しい章子の母に女性として好意を寄せるようになったあたりから、章子の未来に再び陰りが見え始めます・・・。
ここからは読んでいて鬱々とした気分になるような、暗い展開がひたすら続きます。
ママに早坂という新しい恋人ができた場面では、また希望が見えた気がしたのですが、結局事業に失敗した早坂はよくあるろくでなし男と化し、章子に暴力を振るうようになります。
何よりショックだったのは、早坂からの暴力に怯え、いじめのせいで学校にも行けなくなってしまった中学生の章子が、未来からの手紙をもう信じていないと断言したことです。
この時点から、未来の手紙への返信だった章子の語りは、ただの日記となってしまいます。
まあそれまでの長く暗い展開のせいで、読んでいる私自身も未来からの手紙のことなんてすっかり忘れてしまっていたんですが。
結局、未来からの手紙の真実は語られることなく、章子がある決断をしたところで物語は幕を閉じます。
え?これで終わり?
仄めかしてきたパパとママの過去は?と拍子抜けしていたのですが、その次の章から始まるエピソードⅠ〜Ⅲで、すべての謎が明らかになります。
エピソードⅠは章子のことを毛嫌いしていたきつい性格の女の子・亜里沙の視点から語られる物語。
エピソードⅡは、章子の小学校の担任だった篠宮先生の物語。
そしてエピソードⅢは、パパとママの過去が明らかになる、パパ視点の物語です。
この辺りから性的虐待のオンパレードで、読むのが辛い上に、性的虐待の被害者が新たに現れるたびに「またかい」と辟易してしまった感もあります。
未来からの手紙の真相も、実にあっけないものでした。
ただ、未来からの手紙が存在しないことは、物語の途中で主人公の章子が断言してしまっているし、性的虐待描写が多いことも、それだけ日本では性的虐待に苦しむ人がいるという著者からのメッセージなのだと思って納得できました。
ですが一つだけ腑に落ちないのは、亜里沙の先輩である智恵理ちゃんの二重人格設定。
可愛らしいお嬢様風の見た目で、関西に住んだ経験もないと思われる智絵里ちゃんが、突然おっさんの人格になり、流暢な関西弁でしゃべり出すっていうのはかなり無理があるのでは、と、一気に現実に引き戻されてしまいました。
智絵里ちゃんが起こした事件についても、二重人格設定がなくても通る内容だったし・・・。
◆森本や亜里沙の弟と、章子たちとの決定的な違いと「ドリームランド」
家庭内暴力に苦しむ子どもたちが大量に登場する本作品ですが、その子どもたちの辿る道は、あることに気がつけたかどうかで大きく変わっています。
それは「誰かに助けを求められたか」です。
父親の庇護下から抜け出すことを恐れ、自分の妹が父親に性的暴行を受けていることを誰にも相談できなかった森本。
実の父に売られ、売春行為をさせられている苦しみを1人で抱えていた亜里沙の弟。
結果、この2人は自殺という道を選択せざるを得なくなってしまいます。
一方、性的被害を受けたことを恋人である原田くんに告白し、もっと早く誰かに相談するべきだったということに気がつけた篠宮先生は、今もなお完全に抜け出せたわけではないものの、あるところへ辿り着くことに成功しています。
そのあるところとは「ドリームランド」です。
物語の重要なキーワードとして何度も登場する夢の国ドリームランド。
けれど、森本も、亜里沙の弟も、結局ドリームランドに行くことはできませんでした。
けれど篠宮先生は、大人になってから原田くんと一緒にドリームランドを訪れ、それどころか併設のホテルで原田くんからプロポーズを受けることを予期させる描写までありました。
プロポーズは未来への希望の象徴のようなイベントですよね。
著者はこの物語、引いては篠宮先生を通して、虐待に苦しむ子どもたちに、一人で抱え込まないでほしい、誰でもいいから相談できる相手を見つけてほしい、と訴えているのではないかと思いました。
読み終えたとき、正直、これから章子たちを待つ未来が希望あふれるものだとは思えませんでした。
けれど、最後の最後で章子と亜里沙は誰かに救いを求めることを決意しています。
篠宮先生が、著者が、手紙に込めた願いが2人に届いたのだと信じたいです。
"날씨가 좋으면 찾아가겠어요"は"勧善懲悪"な物語に疲れた人におすすめ
날씨가 좋으면 찾아가겠어요
이도우 著
2018.07.01刊行
ISBN 9788952753953
約17万字
날씨가 좋으면 찾아가겠어요(天気が良ければ訪ねて行きます) あらすじ
ソウルで美術教師をしていたモク・ヘウォンは、ソウルでの生活に疲れ、仕事を辞めて冬の間だけ故郷のプクヒョンリで過ごすことにしました。
久しぶりに帰ってきた故郷には、見慣れない小さな書店がオープンしていました。
その書店のオーナーは、高校時代のヘウォンの同級生イ・ウンソプでした。
ウンソプの書店でアルバイトをしたいと言ったヘウォンに、高校時代から密かにヘウォンに片想いをしていたウンソプは喜んでヘウォンを受け入れます。
날씨가 좋으면 찾아가겠어요(天気が良ければ訪ねて行きます) 感想
500ページ超えを苦に思わせない、癖がなく読みやすい文体
通勤時間にちょちょこ読んでいたので読了までに半年かかりました。
途中、Naverコミックのとある作品にハマってしまって読むのを止めた期間もあったのですが、ブランクがあっても読み始めるとスッと物語に入り込める不思議な作品でした。
冬の厳しい田舎町の風景が脳裏に浮かぶような癖のない文体で、万年韓国語中級者の私には助かりました。
想像するのは冬の寒々しい風景なんですが、登場人物や作品自体が持つ雰囲気はとても暖かい。
読むのが遅くて真夏に読み終えることになりましたが、冬の休日に布団にくるまって読みたい作品です。
良い意味でも悪い意味でも”あっさり”した読了感
ヒロインのヘウォンは母の妹であるミョンヨおばさんと一緒に暮らしています。
その理由は、ヘウォンの母親は、夫(ヘウォンの父親)を殺害した罪で刑務所に入っているからです。
一方、プクヒョンリで小さな個人書店を営むウンソプも、実は小さい頃に養子として今の家にやって来たという過去があります。
そのため、血の繋がらない兄との仲はあまり良くありません。というか、兄が一方的にウンソプを嫌っているような状態です。
なかなかドラマチックな展開を期待させる設定のわりに、あっけなく終わった印象です。
登場人物たちがそれぞれ抱える問題のどれにも、はっきりとした答えや結論が出ないまま終わるというか。
それでも面白くなかったわけではないんです。
「天気が良ければ訪ねて行きます」というタイトルは、いわば関西人の「行けたら行くわ」「気が向いたら行く」のような意味合いなのですが、物語のラストでヘウォンが下した決断もまさにそんな感じなんです。
彼女の出した結論は、見る人が見たら「逃げ」ともとれるようなものです。
ヘウォンに長年片思いするウンソプも、良い意味で穏やか、悪い意味だとふわふわしている男性。
そして物語の終着点も、何もかもふわっとしてるんですよね。
でも、そもそも人生で起きる出来事の大半が、白黒はっきりつけられないまま終わるじゃないですか。
友人や恋人、家族との多少のすれ違いは、モヤモヤしたまま流れてしまって、ドラマのように感情をあらわにしてぶつかり合う、なんてこと早々起きません。
一度溝ができてしまった親友とは、時が経って大人になれば普通にしゃべれるくらいにはなるけれど、昔のような仲には戻れない。
たとえ血の繋がった家族だとしても、その人の重大な罪をすべて受け入れることなんてできない。
時には逃げたりしながらも、自分の機嫌は自分で取って生きていかないといけない。
そんなことをしみじみ考えてしまう作品でした。
と言っても、この作品は始終ほのぼのしていて、悪人も出てきません。
ヘウォンとウンソプが恋人同士になったあとも、燃え上がるような恋に発展するわけでもなく、2人はこれまでとさほど変わらない距離感でつきあいを続けます。
唯一変わったことと言えば、ウンソプが書店のブログを更新している間、ヘウォンはウンソプの膝枕でごろごろするようになったことでしょうか。
少しずつ穏やかに愛を育んでいく2人のシーンは、キュンキュンはしないけれど「いいなぁ」と憧れてしまいました。
「情熱的なキスシーンだけが大人の恋愛じゃない」と、この歳になって思い知らされた気分です。
ウンソプのブログで締めくくるラストも好きです。
「重大な決断を下して困難を乗り越える主人公」や「勧善懲悪」みたいなキーワードに疲れた方におすすめしたいヒーリング作品です。
”날씨가 좋으면 찾아가겠어요” ドラマ化もされています
私はまだ見ていませんが「날씨가 좋으면 찾아가겠어요(天気が良ければ訪ねて行きます)」 はドラマ化もされています。
私的にヘウォン役のパク・ミニョンさんはぴったりだと思います。(小説を読む前からキャストを知ってたからかもしれませんが…)
最近はバリキャリ役の多いパク・ミニョンさんですが、こういう田舎の穏やかな風景もよく合いますね。
ただ、起伏の少ないこの物語をそのまま映像化すると、脚本次第では冗長な作品になってしまう気がします。
評判は悪くないので、どういう風にまとまっているのか気になります。
ワンダフルデイズ作者の新作WEBコミックがドハマリ必須!あらすじ紹介♡
みなさん、LINEマンガで大人気の「ワンダフルデイズ」ってご存知でしょうか?
原作は韓国のNaverコミックで連載されていたWEBコミック「오늘도 사랑스럽개」です。
「ワンダフルデイズ」は、犬に変身してしまう呪いにかかっている女性と、大の犬嫌いな男性が織りなす恋愛マンガです。
ヒロインの相手役の男性キャラは「Naver Webtoon 3大美男」に選ばれるほど、韓国でも大人気のイケメンキャラです♡
原作はすでに完結済みで、なんと実写ドラマ化も決定しています!
今、韓国では、このドラマのキャストが誰になるのか、予想合戦が白熱しています♪
そんな中、「ワンダフルデイズ」の作者・이혜先生の最新作「이번 생도 잘 부탁해(今回の人生もよろしく)」が、韓国で早くも話題沸騰中なんです!
日本語訳版はまだ配信されていませんが、めちゃくちゃ面白いので一足先に内容をご紹介しようと思います。
「이번 생도 잘 부탁해(今回の人生もよろしく)」あらすじ
主人公ユン・ジュウォンには誰にも言えない秘密があります。
それは、前世の記憶を持っているということ。
何度も繰り返される人生に飽き飽きしながらも、18回目の人生を送っていた12歳のジュウォンは、ある日、ムン・ソハという9歳の少年に出会います。
12歳とは思えない雰囲気を持つジュウォンに、最初は気圧されていたソハですが、次第にソハはジュウォンのことを好きになっていきます。
そしてジュウォンもまた、ソハのことを異性として大切に思うようになります。
しかしそんなある日、2人が乗った車が事故に遭い、ジュウォンはソハをかばって死んでしまいます。
そしてジュウォンは、ジュウォンだった頃の記憶を持ったまま、パン・ジウンとして生まれ変わります。
ソハと再会したい一心で必死の努力を重ねたジウンは、約20年後、ソハの父親が経営する大手企業に入社することに成功したのでした。
恋のライバルは前世の自分!
大人になり、ジウンよりも年上になったソハは、父親の経営する会社の専務となっています。
こんなにイケメンになったソハですが、実は今でもジュウォンのことを想い続けています。
また、左耳が聞こえなくなっていたり、車の後部座席に乗れなくなっていたりと、事故の後遺症に苦しんでいる様子。
一方ジュウォンは、なんとかソハに近づこうとするものの、ジュウォンの死後も彼女のことを想い続けているソハに見向きもされません。
自分がジュウォンの生まれ変わりなのだと話したくても、ソハが信じてくれるか自信が持てないジュウォンは、なんとかソハ自ら気づいてもらえるように、あの手この手でソハにアプローチしていきます。
「恋のライバルは前世の自分」という設定が珍しくて、これからの展開がとても楽しみです◎
前世の妹もライバル!?
ジウンの前世・ジュウォンには、可愛がっている妹・チョウォンがいました。
幼い頃のソハはジュウォンを取られるのが嫌で、チョウォンにあまり良い感情を抱いていませんでした。
しかし大人になったチョウォンは、どうもソハに気があるようです。
美人だけど腹黒そうな女性に育ったチョウォン。
ソハは彼女のことをずっと避け続けているようですが、チョウォンにめげる様子はありません。
チョウォンは、未だに姉・ジュウォンの存在に縛られているソハにもどかしさを感じています。
あんなに可愛がっていた妹ですが、今後恋のライバルとして立ちふさがりそうな予感がしますね。
「이번 생도 잘 부탁해(今回の人生もよろしく)」日本語訳版は配信される?
「이번 생도 잘 부탁해(今回の人生もよろしく)」は、すでに韓国でも大人気のマンガなので、日本語訳版が配信されるのは間違いないと思います。
しかし、日本語訳版の配信は原作完結後になる可能性もあります。
韓国でもまだ13話までしか配信されていないので、日本語訳で読めるのはまだまだ先になるかもしれません…。
残念ながら、WEBマンガのファン翻訳サイト「Webtoon TRANSLATE Beta」でも「이번 생도 잘 부탁해(今回の人生もよろしく)」を見つけることはできませんでした。
どうしても先が気になる人は、いっそのこと韓国語の原作に挑戦するのもアリだと思います♪
韓国語は語順が日本語と同じなので、辞書を引いて単語の意味さえ分かれば、読むのはそんなに難しくないと思いますよ◎
【最新情報】お盆3連休に大阪から新幹線でディズニーランド【コロナ禍】
コロナ禍でディズニー?毎日のように家族会議
8/8~8/10の3連休でディズニーランドへ行ってきました。
メンバーは母・私・姉・甥っ子(3歳)・甥っ子(7か月)です。
ランドホテルを予約したのはコロナが流行するずっと前、姉の出産や病気のせいで何年も先延ばしになっていた母の定年祝いをするためでした。
だけどコロナの影響もあり、この旅行もキャンセルするかどうか、毎日のように家族会議をしていました。
当初のメンバーには上記に加えてに父・義兄も入っていて、ランドホテルも2部屋予約していたのですが、父が疾患持ち&高齢ということもあり、コロナ禍の今東京に行くのは危険だと判断して父はお留守番に。
そして部屋数を減らすために(笑)義兄もお留守番してもらうことになりました。
それでも、東京で第2波と呼べるほど感染確認者数が増えていて、一時はキャンセル料を払ってでも取りやめにしようかという意見も出たのですが、姉の家庭や仕事、体調などの事情で、次にいつ行けるか分からないから今行くしかないという結論に至りました。
【コロナ禍&猛暑ディズニー】コロナ&熱中症対策
コロナ対策
まずはコロナ対策で私たちがやったことです
- 甥っ子の爪を噛む癖を叩き直す
- 除菌用ウエットティッシュ&アルコールスプレー&マスクを大量に持参
- マスクを洗うための台所用洗剤を小瓶に入れて持参
- 部屋に戻るたびにカバンや靴にもアルコールスプレー
- ポップコーンなどの手洗いうがいができない状況で食べるものは買わない(食べたかった…)
- 帰ったら2週間(少なくとも1週間)は家の中でもマスク着用。人に会わない
最後の項目については、私も父も義兄もみんな夏休み&テレワークなのが功を奏しました。
熱中症対策 使えたもの&使わなかったもの
8/8~8/10の東京(千葉)は最高気温34度超えの猛暑でした。
その上マスクをしなければいけないので、熱中症対策もしっかりしていきました。
- 帽子
- ハンディファンは各自複数持参
- 塩分補給用のアメ
- 冷え冷えタオル&保冷剤(叩くと冷たくなるやつ)
- 化粧はしない(ドロドロになるしマスクするので意味がない)
- 髪の毛はくくる
- マスクは濡らして使えるタイプの物を用意
コロナとか関係なく、夏のディズニーにお洒落は無意味と思っています。
誰も見てません。
30分かけて髪の毛をセットしても、入園ゲートをくぐる頃にはシナシナになってます。
いろいろ用意した冷え冷えグッズの中で、一番良かったのは濡らして使えるマスクでした。
分厚い布なので乾くと逆に暑いんですが、トイレに行くたびにこまめに濡らすとそれだけでだいぶ違います。
ただ、今回はコロナの影響でアトラクションの待ち時間も長くて40分ほどでした。
けれど普段なら2時間待ちは普通です。
この暑さで2時間、3時間待つとなると、本当に命の危険を感じるレベルだと思います。
逆にいらなかったのは替え用のハンディファン。
母は首掛けファンとハンディファンの2個持ち、私は充電切れが心配で、ハンディファンを2個持っていったのですが、並んでもすぐに中に入れるので、1個あれば十分でした。
新大阪~東京 新幹線の混雑状況は?
行きは11時新大阪発の新幹線。
もうすぐ東京というところで乗車数はこんな感じでした。
グループで乗っているのは私たちくらいで、後は仕事の移動のため、というようなお一人様のビジネスマンばかりでした。
いつも以上に静まり返った新幹線の車内。
甥っ子が騒いだらどうしようと心配していましたが、大人しくポケモンをしてくれていたので助かりました。
ベビーカーがあるので特大荷物の席(2人席側)を予約していたのですが、予約済みになっていた3人席側には最後まで誰も乗車せず…
東京より後に乗車する人という可能性もありますが、帰りも同じ状況だったので、もしかすると混雑回避のため、集中する最後尾の席は予約できないようになっていたのかもしれません。
8/8~年間パスポート組も入園可能に!混雑は?
8/8~年間パスポート組も入園可能に!混雑は?
★詳細はこちら↓
ただし抽選&14時以降の入園とのことですが。
このニュースを聞いて「8/8からめちゃくちゃ人が増えるのでは…」とハラハラしていたんですが、行ってみると杞憂だったと分かりました。
【コロナ禍&お盆三連休のディズニーランド】パレード
この日最初のパレード(10時頃)の様子がこちら。
地面の印1つに2人まで立てるんですが、場所取りせずにフロートが見えてからパレードの方に歩いて行っても2列目に立てました。
1列目もすかすかなので、2列目、3列目でもめちゃくちゃ見やすいです。
【コロナ禍&お盆三連休のディズニーランド】アトラクション
スティッチエンカウンター(10分待ち)の待ち時間の様子です。
みんなきっちり線を守って立っています。
どのアトラクションも、2メートルほどの間隔で線が引かれていて、その線に何人までと案内されます。
これ、コロナ対策だけでなく気持ち的にもかなり余裕が出て良かったです。
これまでは前が進んだらすぐに詰めなければいけませんでした。
でもついおしゃべりに夢中になっていたり、子どもが言うことを聞かなくて後ろの人から白い目で見られる…ってありましたよね。
それが今ではないんです。
子どもがぐずって前のグループが進んでくれなくても、みんな線から動かずにのほほんんと待つ…どのアトラクションでもそんな雰囲気が漂っていました。
待ち時間が短いので、暑くてもイライラしづらい、というのもあったのでしょうね。
【コロナ禍&お盆三連休のディズニーランド】レストラン
最終日の14時頃にイクスピアリでランチを食べたのですが、フードコートも通常と同じ感覚で座席が置かれていて使用制限もされていなかったので、かなり密だと感じました。
ランド内のレストランは席と席の感覚もしっかり確保されているので、これから行かれる方はなるべくランド内のレストランを利用することをおすすめします。
【コロナ禍&お盆三連休のディズニーランド】ショップ
人気のショップは混雑時には入店制限がかけられます。
ですが、10時頃だと人気のショップも店内に2組程度しか入ってないことが多かったです。
ただ、閉園時間ギリギリのショップはやっぱり混んでました。
もちろん普段ほどではないものの、気を付けないと隣の人にぶつかってしまうくらいの混雑状況です。
【コロナ禍&お盆三連休のディズニーランド】閉園時間
現在、ディズニーランドは20時閉園です。
普段は閉園時間ギリギリまでアトラクションも動いていて、最後のアトラクションに乗ってから、のんびり最後の買い物をしてランドを出る、という感じなので、実際ランドを出ると閉園時間を1時間近く過ぎていることもありました。
ですが、今は19時半にはアトラクションに並ぶ列も締め切られて、ショップも20時前には退店の案内がされていました。
【コロナ禍&お盆三連休のディズニーランド】行ってみて後悔したこと
・新幹線はがら空きなので子ども(3歳児)の席は取らなくていい
⇒知らない人と相席になるのは嫌だったので席を4人分確保しましたが、がら空きな上に今のご時世、わざわざ他人と近い席を取る人はいないので不要でした。
・ハンドクリームは必須!
⇒バタバタして塗る暇なんてないかなと思っい、ハンドクリームは持っていかなかったんですが、ディズニーランド&ランドホテル内には至る所にアルコールが置いてあって、キャストが横に立ってアルコール消毒の協力を呼び掛けています。
キャストに笑顔で見つめられると、めんどくさくても消毒しないわけにはいきません。
こういうところは、さすがディズニーと思いました。
アトラクションに乗る前にシュッ、降りたときにシュッ、そのまま隣のショップに入るときと出るときもシュッって感じなので、さすがに手が乾燥しました。
まとめ 【コロナ禍&お盆三連休のディズニーランド】結果どうだった?!
恐々のぞんだディズニー旅行でしたが、結果、思っていたほど混んでいなかったし、やはりディズニーランドのコロナ予防対策はかなり徹底されていると感じました。
ただ、小さい子どもにあの暑さの中でマスクをさせるのは可哀そうだったかなと反省しています。
甥っ子本人は楽しかったようで、また来たいとは言ってましたが、屋外では始終テンションが低かったです(笑)
また、祖母や親戚にお土産も買ってきましたが、2週間以上経ってから渡そうと思います。
9/25配信!Netflixオリジナル『保健室のアン・ウニョン先生』ってどんなお話?
Netflixオリジナル『保健室のアン・ウニョン先生(日本語版タイトル未定)』が9/25に配信決定しました!
同時に、主人公2人のメインポスターも公開されました。
主人公の保健教師アン・ウニョンを演じるのはチョン・ユミ、アン・ウニョン先生を助ける相棒、漢文教師ホン・インピョをナム・ジュヒョクが演じます。
脚本は、原作小説の著者であるチョン・セランが自ら手掛けています。
話題の『保健室のアン・ウニョン先生』がどんなお話なのか、ご紹介します!
得体のしれない何かを「見る」力を持つアン・ウニョン
『保健室のアン・ウニョン先生』の主人公、アン・ウニョン(チョン・ユミ)は私立M高校の保健教師(養護教諭)です。
そしてこのアン・ウニョンは不思議な能力を持っています。
それは普通の人には見えない何かを「見る」能力です。
それは幽霊だったり、人の強い思念が集まってゼリー状になったものだったりします。
思春期の男子高校生の頭の中はエッチな妄想でいっぱいなので、その妄想ですら、アン・ウニョンにはぶよぶよのゼリー(アン・ウニョン先生曰く「えろえろゼリー」)に見えてしまいます(笑)
ただ「見る」だけじゃなく、邪悪なものを払う力も持っているアン・ウニョンは、いつもカバンの中やスカートの下に潜ませているBB弾の銃とレインボーカラーのおもちゃの剣で、邪悪な何かをぶった切って日々、陰ながら生徒たちを守っています。
けれど、そんな彼女の努力を誰も知らず、アン・ウニョンは周りからは少し変わった先生と思われているんです。
そんなとき、とある事件をきっかけに、漢文教師ホン・インピョ(ナム・ジュヒョク)が、アン・ウニョンの能力のことを知ってしまって――。
アン・ウニョンに不思議なパワーを充電できる漢文教師ホン・インピョ
最初の事件以降、アン・ウニョンの相棒となる漢文教師ホン・インピョにも、実は特別な力があります。
ホン・インピョはなぜか超強力な保護膜に覆われていて、邪悪なものを寄せ付けない能力を持っているのです。
また、ホン・インピョは「手を繋ぐ」ことで、アン・ウニョンに不思議な力を送ることができます。
アン・ウニョンのBB弾の銃には使用制限があって、アン・ウニョンのパワーが切れると使えなくなってしまいます。
そのためアン・ウニョンの休日は、近所のパワースポットを巡って力を充電することだったりするのですが、ホン・インピョと出会ってからは、手を繋ぐことで力を充電することができるようになりました。
…こうなると、2人のラブラインも気になりますよね?
ウニョンとインピョの恋愛模様にも注目!
韓流ドラマに欠かせないのがラブライン!
ある日、学校内で「アン・ウニョンとホン・インピョが付き合ってる説」が流れます。
それは2人が校内で手を繋いでる場面を見た人がたくさんいるからです。
けれど、当の2人はパワーの充電のためにしていることなので、そんな噂も気にしていません。
ちなみに、アン・ウニョンとホン・インピョは、お互いがお互いのことを、ちょっと変わった人だと思っています。
”恋愛対象外”な2人の嫌味の応酬や掛け合いも『保健室のアン・ウニョン先生』の魅力の1つです。
普段表には出さないものの、胸の奥に孤独を抱えている2人が、少しずつお互いの存在を意識していく流れが、ドラマでどう表現されるのかとても楽しみです。
『保健室のアン・ウニョン先生』日本での公開も9/25?
「9/25公開」と書かれていますが、Netflixは国ごとに配信日が異なるケースがあります。
そして日本は海外作品の配信日が他国より遅れがち…
現在公開されている情報では、他国での配信日についての情報はありませんでした。
しかし最近ではNetflixオリジナル作品は世界同時公開が多いので、『保健室のアン・ウニョン先生』の日本での公開日も、おそらく9/25になると思われます。
個人的にナム・ジュヒョクがホン・インピョのイメージにぴったりなので、どんな雰囲気に仕上がっているのか、見るのが楽しみです。
『保健室のアン・ウニョン先生』原作小説は日本語訳版もあり!
韓国小説が原作の『保健室のアン・ウニョン先生』ですが、日本語版も出版されています。
『保健室のアン・ウニョン先生』以外のチョン・セランさんの作品も、日本語訳版が出版されています。
チョン・セランさんの作品は登場人物や設定が魅力的で本当におもしろいので、『保健室のアン・ウニョン先生』を読んで気になった方はぜひ他の作品も読んでみてください。